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晩夏 (甲子園の土)

《第88回全国高校野球選手権大会決勝、駒大苫小牧(南北海道)3−4早稲田実業(西東京)》

球史に残る真夏の激闘に、俺自身も大いに盛り上がった!
37年ぶり2度目の決勝再試合となった決戦は、早実が創部102年目にして初優勝を飾った。投手の斎藤は甲子園で驚異的とも言える948球を投げ込み、その"怪投"には実に驚かされた。
巷でも高校野球の話題が尽きないが、あの松坂の横浜(神奈川)以来に盛り上がった高校野球だった。

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高校野球でよく目にする光景と言ったら、敗戦校の選手が悔しさを噛み締めながら"甲子園の土"を持ち帰るシーン。逆転敗退が多かった今年は、この場面が特に印象深く残った。


この行為は、きっと彼等の思い出を回収するためだけの行為では無いだろう。
「土を持ち帰る」という行為によって、惜しくも敗れた彼等は敗戦という現実を受け入れることができ、記憶を閉じることができるのだろうか。テレビを見ていたら、あるコメンテーターが「湿ぼったい(行為)」と皮肉っていたが、この"儀式"にも似た行為こそが甲子園という憧れの地でもある場を「神聖な場」に高めているのだと思う。

幼い頃、甲子園球児だった叔父の、大切に保管していた"甲子園の土" を見たことを覚えている。一見何の変哲も無く思えたその土は、宝物のように扱っていた叔父の様子によって、なぜか貴いものに映ったのだ。

それは、単に「甲子園に行った」という事実を証するものだけではなく、甲子園で仲間と共にプレーをしたという確かな記憶と時間を内包する、清らかな"懐古装置"なのだろうか。


斎藤投手が使用していたハンドタオルの売れ行きが好調らしいが、感化されやすい日本人の悪い癖だ。
タオルくらいならまだしも、斎藤投手は自宅に帰ることが出来ない状況だという。彼等は未だ一高校生でもあるんだよね。

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今日は制作。現在は三作品の同時進行。
展示直後ということもあるのだろう。様々なことが頭を巡る。
研究室の先輩である村上隆さんの著書「芸術起業論」を読んだこと、気になっていた同世代作家のブログを見付けたこと等の様々な要素が絡んでいるのだろう。先日は友人たちとお互いの作品(制作活動も)の評価をし、さらに同意の上で問題点を言い合った。

村上隆さんの本を読した今、植物学者の宮脇昭氏の本を読み始めている。

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以前の日記に、電車2駅分(徒歩で30分ほど)の道程を通勤と帰路に歩く等々の運動を行っていると記した。
そして最近、さらに通勤をバスから"自転車"に変えた!
学生時代に2年間通学したコースでもあったが、片道6Kmの決して平坦な道のりばかりではないコースだ。
晩夏 (甲子園の土)_f0362716_19052713.jpg








利根川の横をオフロードで駆け抜ける。晩夏とはいえ、まだまだ汗が吹き出す季節だ。
by zeno1016trp | 2006-08-24 09:33 | 日常のよしなしごと