今日は遅れて参加。

到着後、既に活動していたメンバーと共に、美術館前駐車場の「秋楡(アキニレ)」と食堂前の「メタセコイヤ」に、樹木名札(同定名札)を設置した。

昼下がりには気温も上昇し、この時期にしては暑いくらいだった。
次回は6月9日の予定。

                *

午後、植栽実験園に足を運んだ。
この時期になると、しばしば葛やセイタカ等の雑草を刈るために実験園に赴く。
先日、その草刈りの最中に、冬眠から醒めたであろう"マムシ"を発見した!たまたま見易い箇所にいたため難を逃れたが、雑草の中に足を踏み入れる際はよく注意せねばならない。(そのマムシは標本として植生部のメンバーと捕獲。絶対にマネをしないように!)


春を迎え、「雁皮(ガンピ)」が開花した。


『雁皮(ガンピ)』
□学名:Diplomorpha sikokiana
□ジンチョウゲ科ガンピ属
□分布:本州(静岡・石川県以西)・四国・九州(黒髪山)
□落葉低木。樹高1~2m。 
□葉は単葉で互生。葉縁は全縁、鋭頭。花期は5~6月。枝の先に淡黄色の花を数個つける。
 樹皮は濃褐色で光沢が有り、和紙の原料となる。
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(画像は雁皮)
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by zeno1016trp | 2007-05-26 23:30 | 植生日記

平成19年度第1回目の植生部活動日。
この日は、植生部活動報告書の校正を行い、構内を散策した。

散策中、敷地奥において新たに「珊瑚樹(サンゴジュ)」の樹を発見した。スイカズラ科に属するサンゴジュは関東以西の沿岸地の温暖な山地に自生する常緑の小高木である。庭木としても多く用いられるこの樹木は、公園等にも植えられる。
僕の静岡の実家においても敷地の"囲い"として植えられている。それにしてもこのサンゴジュ、とにかく"虫食い"がひどいのだ。調べたら、春から夏にかけてサンゴジュやカンボクの葉を食い荒らす「サンゴジュハムシ」という虫が多発するようだ。春の間は幼虫として、夏を迎えると成虫になり葉に穴を開けて食害するという。(他にイタヤハムシ、ニレハムシ等害虫があるが、加害樹種が異なるという。)


サンゴジュを見付けてからしばらくして、サンゴジュと同じくスイカズラ科の「莢迷(ガマズミ)」の若木、花を咲かせたツバキ科の「姫榊 (ヒサカキ)」等も見付けることが出来た。
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                *

東京では桜の花が散り始め、葉桜となってきた。東京に比べて気温の低い取手市では、今が見頃だ。
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by zeno1016trp | 2007-04-08 00:00 | 植生日記

3日は小文間植生研究部の活動日だった。

2月17日の第9回活動日は40枚程の同定木札の設置を行った。
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今回は、新たに10枚程の同定木札に樹木の名前を書いた。
札の裏面には、縦に「平成十九年二月」と筆入れ。前々回、墨の定着が良くなかったこともあり、今回は日本酒で墨を摺った。
後半は実験園において「エンジュ」の苗木の定植。高木になるエンジュは距離をあけて植え付けを行った。
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                *

『槐(エンジュ)』  
□学名:Sophora japonica
□マメ科クララ属 
□原産:中国
□花期:7~8月 
□路樹や庭木として植えられる。葉は奇数羽状複葉で互生する落葉高木。樹高10~20メ−トルの大樹になる。
□花の蕾(つぼみ)を乾燥させたものは槐花米・槐米といわれ、中国では古くから重要な染料とされていた。黄紙や官吏が着る絹の礼服などを染めるのに用いた。樹皮は栗色染料。
□若葉はゆでて食べられ、お茶の代用にも使われた。薬用としても用いた。平安時代に"恵爾須"の和名があてられた記述が残っている。
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by zeno1016trp | 2007-03-07 00:00 | 植生日記

桐(植生メモ)

芸大取手校地専門教育棟階段脇の「桐」の樹が伐採された。
以下、桐に関するメモ。

                *

『桐(キリ)』
□学名: Pauloumia tomentosa
□科名: ゴマノハグサ科キリ属
□原産:中国
□落葉広葉樹。散孔材に近い環孔材。
□辺心材の別は無く、くすんだ白色をしている。アクが強く、アク抜きを怠ると、年月を経ると徐々に黒ずむ。日本の木材中最も軽く切削等の加工は極めて容易だが強度は劣る。湿気が通りにくく、割れ、狂いも少ない。 気乾比重 : 0.19~0.30 
また、熱伝導率が極めて小さく、発火しにくい。
これらの物性から、「美術品の保管箱材」としても活用されている。


『青桐(アオギリ)』
□学名: Firmiana simplex W.F.Wight
□科名:アオギリ科アオギリ属
□原産:中国
□落葉広葉樹。碧梧・梧桐
□樹皮・根から得られる粘液は、「和紙」抄造のネリ剤として使用可。
樹皮がなめらかで薄緑色。
葉が桐の葉によく似ていることから青桐と呼ばれる。
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by zeno1016trp | 2007-02-22 00:00 | 植生日記

1月27日、小文間植生研究部の活動日だった。

この日は30枚程の同定木札に樹名を墨書きをした。前回までは杉檜だったが、今回は米松材を使用した。杉檜と違い墨の乗りが悪く、濃い色が出にくかったことが残念だ。
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関出先生によると、古くは、表札の墨書、屋外用相撲力士名の墨書等、酒を用いて墨を摺っていたようだ。定着が良くなり、将来的に板の表面がやせても墨書部分は丘になって残るという。また、軸物の箱書き(桐材)や蓋裏に"認書"を記したり"押印"する際、押印する箇所を事前に粗塩にて板面を擦っておくと印影が美しく定着するそうである。今回用いた米松材の場合、樹脂分が邪魔をして墨色が濃く出なかったことが考えられるため、あらかじめ木の表面を細かめの研磨ペーパーで荒らしておいてから墨書きをする方法もあるというアドバイスもいただいた。
次回は各々の樹木に設置する予定。
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後半は、ズミ(桷/酢実)、キミズミ(黄実桷/黄実酢実)を実験園に定植した。竹根との奮闘だったが、西側に4本、東斜面に6本を植え付けた。次回はエンジュを定植する予定。

『 酢実(ズミ)』
  □英名: Malus sieboldii
  □科名: バラ科リンゴ属
  □別名: コリンゴ、コナシ、ミツバカイドウ
 
高さ5~8mになる落葉小高木。枝に刺有。秋に赤い実。樹皮は染料材(染み)。 
日当たりのよい湿った土地を好む。
キミズミは黄色い実。酸っぱい実で果実酒にもなる。
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                *

しばしば、愛車で「ジョイフル本田」に行く。
日本で一番大きいというこのホームセンター。いつも利用する茨城県の守谷店は"東京ドーム2.5個分"、自動車が2600台止められることが出来るようだ。

僕にとってホームセンターはテーマパークのようなもの。何を買うでもなく楽しむことが出来る、至極のエンターテイメント。一日滞在しても飽きが来ないのだ。
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by zeno1016trp | 2007-01-30 12:00 | 植生日記

天候がよく、麗らかな一日だった。
小文間植生研究部の活動の一貫として、「草木染め」という天然染料染色の第一人者である山崎和樹さんの神奈川県、草木染研究所柿生工房(草木工房)を訪ねた。山崎さんは、「草木染め」という天然染料の染色方法によって身近な環境の中で出来る染色を研究、普及活動をされている。
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この「草木染め」という染色方法は、植物の葉、枝、幹、樹皮や根などに含まれている色素を抽出し、糸や布を染める伝統ある染色法である。ちなみに、この「草木染め」という言葉は、山崎さんの祖父にあたる山崎斌(あきら)さんが生み出した言葉だという。また、父の山崎青樹さんは群馬県重要無形文化財指定者であり、草木染めに関する著書が多い。文字通り、天然染料、染色を研究されている一家なのだ。
山崎さんの主な著書は、『草木染 麻を染める』美術出版社、『草木染 四季の自然を染める』 山と渓谷社、『学校は草木染の素材の宝庫』 農文協、『自然の色を楽しむ やさしい草木染』 日本放送出版協会など。山崎青樹さんと山崎和樹さんの著書

                *

この日、長時間にわたって山崎さんに草木染めに関する説明をしていただいた。
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畑を始め、ご自宅敷地内に植生する染料植物の見学説明から始まり、実際に抽出した草木(天然染料)の閲覧、そして染めた糸やシルクの閲覧、乾燥させた染料の閲覧等。さらには、解説の合間に、(僕らの専門が絵画のため)紙に染める染料の可能性について等の会話も交された。

特に、染色された糸やシルクの色彩は非常に艶やかだった。天然染料のみで、色幅がこれほどまで生み出せる事に驚いた。
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「草木染め」は、染色の過程を通じて自然植物の美しい姿を観察する事が出来るという。土に触れ、種を蒔き、植物を育て、それらの数多の植物から天然染料を収穫して、ようやく染色することが可能となる。このような四季を通じた自然環境の関わりから享受できる自然の美意識に、尊さを禁じ得ない。

また、近年、国内外において地球環境の悪化が叫ばれ始めている。このことから、天然染料、天然繊維を使った草木染めが『いかに環境に適した染色方法であるか』という事を山崎さんから話を聞くことができた事は非常に意義があるものだと思った。実際、科学合成による染料や絵の具を含む塗料など人体や環境に害を及ぼす素材が蔓延する昨今、この体験は今後自身の中においても昇華すべき課題であるように思えた。


非常に充足感を感じ、また様々な事を考えさせられる一日だった。
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by zeno1016trp | 2007-01-07 12:00 | 植生日記

大輪の花

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大輪、黄蜀葵(トロロアオイ)の花が咲き誇る。
花の右下に果実を見せる。

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取手植栽実験園にて撮影。

                *

『黄蜀葵(トロロアオイ)』
  □英名: sunset hibiscus
  □科名: アオイ科
  □学名: Abelmoschus manihot (L.) Medik.
  □別名:トロロネリ、 オウショクキ(黄蜀葵)
  □原産:中国

アオイ科の一年草(一年生種子繁殖作物)
温暖を好み、湿地を嫌う。全体は粗毛で覆われており、 高さは1~2mに生長する。

葉は「掌状」、大きく5~9に深く裂け、裂片は綿状長楕円形で縁には粗い「鋸歯」がある。葉には長柄があり、「互生」する。 夏秋の頃、茎の梢頭部に黄色で基部は紅紫色の花を着ける。
黄色の花が横向きに咲き、約10~20cm、花弁は五枚、螺旋状に重なる。雄しべは多数集まって筒状をなす。果実は長さ約5cm、長楕円形で硬い毛を密生する。

"根"をすりつぶした「粘液」が手漉和紙の糊料として使われる。黄蜀葵の粘液は透明であり、指で触るとすべすべするが、どろどろしているためにこれを「トロロ」に例えたようである。粘液には「草にれ」と「木にれ」の二種があり、草の根をつぶして取る粘液を「草にれ」という。

平安時代にすでに栽培されていたようだが、現在では糊料のために栽培されるほか、観賞用にも植えられている。

※手漉和紙 参考/フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』和紙
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by zeno1016trp | 2006-11-05 01:21 | 植生日記

第5回 小文間植生研究部

今日の午前は新設したばかりのサークル、『小文間(おもんま)植生研究部』の活動があった。この日で5回目の活動。(この小文間という語は、大学所在地である「取手市小文間」という地名から名付けたもの。)
新入部員も3名増え、メンバーが11名になった。俄かに活気付いている植生研究部である。


今日は二時間かけての同定調査、そして一時間の記録写生という流れだった。
同定作業では、相変わらずブナ科シイ属の「マテバシイ」、「スダジイ」、「ツブラジイ」が多いものの、新たに「ヤマモモ」、「クスノキ」、「ヒサカキ」、「ケヤキ」を見分ける事が出来た。この他に、落葉樹である「トチノキ」、「ネムノキ」を確認。
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現在の植生研究部における同定調査の際、ガイドブックや図鑑を片手に、まず葉の形状から樹木を選別していくのだ。葉の形状は、『単葉か複葉か』、『対生か互生か』、『鋸歯か全縁か』、『落葉か常緑か』、という段階を踏んで見分けていく。
さらに葉の形状を選別していくことに加えて、『樹皮』や『樹高』、『実(果実やドングリ)』の印象で選別していくこともある。

似たような形状の葉が多く、似たような印象の樹皮ばかり。玄人が見たらすぐに選別出来るものばかりなのだろうが、なかなか難しい。

                *

自然と対峙していると、アニミズム的な畏敬の念のような気持ちが生じてくる時がある。
自然と対峙することで、その地の風土や環境とも向き合っているからだろうか。

それらから生じた副産物的視点から、自国で活動している自己と作品を、ひいては日本の文化そのものを見つめ直し、そしてまた違う角度から再アプローチできるのではないかと考えている。
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by zeno1016trp | 2006-10-30 01:31 | 植生日記

昨日は、有志で立ち上げたばかりのサークル、「小文間植生研究部」の第二回活動日だった。
"蝮(まむし)"も迎えてくれた初めての野外活動だった。
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植生に興味を持つ者同士で、あれこれ雑談しながら行う探索は非常に楽しかった。
この日は、植物図鑑を片手に守衛所付近から美術館駐車場の区域の樹種を調べ、「マテバシイ」、「シラカシ」、「ウラジロガシ」、「コナラ」、「タブノキ」、「スダジイ」、「ツブラジイ」、「クスノキ」、「トチノキ」等の植生を確認した。次回は"同定"作業に入る。
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それにしても、植物はなんと奥が深いのだろうか。何か得体の知れない、とても大きな存在と対峙するような感覚さえある。

ささやかだが、万葉の植物に触れる時に、僅かな"日本"を感じることがある。外来種(外国から来た種)を目にした時は尚更だが、季節と共に刻々と姿を変える植物が、四季の移ろいを伝えてくれているように思う時に、その事を強く感じる。何か目に見える現象以上の事を教えてくれているようにも思うのだ。

また、取手校地内「取手植栽実験園」やこの活動の目的も然る事ながら、如何なる活動から新たな表現が展開するかも判らない。たとえ作品に直接結合せずとも、"フィールド・ワーク的"活動から得られるものは大きいように思う。

                  *

アトリエも少しづつ過ごし易い環境になってきた。

アトリエに流れるラジオは、制作のテンションを上げてくれる。
一日中、FMを流しているのだ。

J-WAVE『GOOD MORNING TOKYO』の「ジョン川平」の濃い目の軽妙トークから始まり、夕刻の「ピストン西沢」と「秀島史香」の絡みが面白い『グルーブライン』 、社会問題を取り上げる『ジャムザワールド』と延々と流している。思えば、DJ赤坂泰彦の『ミリオンナイツ』や、今は亡き"城達也"の『ジェットストリーム』、深夜の人気放送『のるそる』等々が全盛だった頃から、ラジオ放送をよく聞いていた。
時として、ラジオの音源が"雑音"になる瞬間もあるが、制作に夢中になっている時は"時報"代わりにもなる貴重な存在でもあるんだ。

スペインの旅行もあと二週間と迫っているために、少しでも制作を進行させておきたい。制作の合間には、グループ展の展覧会企画も思索している。


                  *

昨日、足を運んだ"多摩川"の夕景は、叢雲(そううん)の中に吸い込まれそうに感じた。

生い茂る草花からだろうか。
晩を迎えると、季節が移り変わる時の香りが一層漂う。
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by zeno1016trp | 2006-09-03 14:15 | 植生日記